“科学技術についても、社会保障など他の社会政策と同様に、意思決定に参加し、影響力を行使するための権利の保障/責任といった「市民権(シティズンシップ)」が求められている” 『みんなが選ぶ1冊』 「科学技術と社会の相互作用」 第2回シンポジウム配付資料 (2/4)
『みんなが選ぶ1冊』 「科学技術と社会の相互作用」 第2回シンポジウム(2009年4月25日)配付資料
に掲載されている書物のうち,全4頁の中の2頁目.「科学技術と社会の相互作用」という研究プロジェクトは,社会技術研究開発センター(RISTEX)が主催している活動の一つ.
【関連読書日誌】
“科学技術が社会に深く組み込まれるようになった現在,科学が不確実な知識しか生み出せず,しかも価値観が関与し,社会的意思決定が求められるような事例が増えている” 『みんなが選ぶ1冊』 「科学技術と社会の相互作用」 第2回シンポジウム配付資料 (1/4)
【読んだきっかけ】
「科学技術と社会の相互作用」 第4回シンポジウム(2011年5月29日)に参加して
【一緒に手に取る本】
日本近代技術の形成―“伝統”と“近代”のダイナミクス (朝日選書)
- 作者: 中岡哲郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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柿原泰氏推薦:ある段階で問題を克服するように働いた条件が、次の段階では矛盾に転化してしまう過程が論じられている。
Science And Citizens: Globalization And The Challenge Of Engagement (Claiming Citizenship)
- 作者: Melissa Leach,Ian Scoones,Brian Wynne
- 出版社/メーカー: Zed Books
- 発売日: 2005/05/06
- メディア: ペーパーバック
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平川秀幸氏推薦:科学技術についても、社会保障など他の社会政策と同様に、意思決定に参加し、影響力を行使するための権利の保障/責任といった「市民権(シティズンシップ)」が求められている。本書は、そうした現代の科学技術と市民の姿を、先進国だけでなく途上国も視野に入れた豊富な事例研究と理論的検討によって描くものであり、科学技術と社会の相互作用を考えるにあたって必読の書である。
- 作者: ジョージマイアソン,George Myerson,野田三貴
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2007/07/27
- メディア: 単行本
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萩原なつ子氏推薦:今、切に必要なのは、100年前に産声を上げた、人間と自然の共存をめざすエコロジー、すなわち環境危機に対して警鐘を鳴らし、人々の行動を変容させる力を持っ「日常生活の科学」である。
戦争の科学―古代投石器からハイテク・軍事革命にいたる兵器と戦争の歴史
- 作者: アーネスト・ヴォルクマン,茂木健
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2003/08/09
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鈴木達治郎氏推薦:科学の進歩と戦争がいかに密接な関係にあったか。著名な科学者であるダ・ビンチ、ガリレオなども、戦争や軍事と無関係ではなかった。
- 作者: ピーター・F・ドラッカー,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2001/12/14
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那須清吾氏推薦:「工学」が目指す有形無形の品物・システムの創造は究極的には同氏の「マネジメント」の要素を全て含んでおり、「工学」と「マネジメント」は本質において極めて近い存在である。
ここで,ドラッカーがでてくるとは思っていませんでした.
- 作者: 駒沢伸泰,仲野徹,森本兼曩
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2004/06
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明石圭子氏推薦:ゲノム?遺伝子多型??倫理的問題???そんな用語もちんぷんかんぷんなまま、「ながはま0次予防コホート事業」を推進するにあたって、まったくの未知領域にさまよいこんだ私を、やさしくわかりやすくいざなってくれた書籍。
- 作者: 米国科学アカデミー,全米科学アカデミー=,NAS=,池内了
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2010/04
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村上陽一郎氏推薦:全米科学アカデミーが、若い世代の科学研究者に科学者としてのあるべき姿を説いたパンフレットの翻訳。そこに含まれる内容の95%は科学者共同体の内部倫理。「社会の科学者」という項目が最後に置かれてはいるが、内容は何もない。つまり、科学者共同体に属する人々が、社会との関係をどのように考えているかという点の一般的状況を如実に示す資料として、敢えて挙げた。
資料で紹介されているのは1996年刊.上記は2010年刊の第3版.村上氏の批評は厳しい.
- 作者: 久坂部羊
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/11/07
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藤垣裕子氏推薦:この本は医療ミステリー小説であるのだが、現代の科学コミュニケーション、とくに医療コミュニケーションの問題を、医師一患者関係のみならず、医療問題とそれを告発する側の科学ジャーナリズムに対しても提起する。