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“創造は抵抗であり、 抵抗は創造である” 『怒れ!憤れ!』 ステファン・エセル 村井章子訳 日経BP社

怒れ! 憤れ!

怒れ! 憤れ!

ついに日本語版がでた世界で話題の書(樋口陽一『世界増刊 破局の後を生きる』 2012年 01月号 岩波書店).フランスレジスタンスの闘士が93歳の今,若い人達に向かって語る檄文.お金が力を持ちすぎて,大戦後の世界人権宣言をまとめた,あのときの理念はどこへ消えたのか,という.誰かが立ち上がらなければ世界は変わらない.
 昨日,『30年の物語  (講談社文庫) 』 岸恵子 講談社を取り上げたのはたまたまなのだが.

パン種が用意されれば、パンは膨らむのである。

怒る理由は、単なる感情よりも、自ら関わろうとする意思から生まれる。

だが,世界があまりに複雑になりすぎて,支配の系統をたどることが難しくなり,怒る理由がはっきりしなくなってきた,と.一般意志2.0が力を持ちうるか?

若者よ、探しなさい。そうすれば、きっとみつかる。いちばんよくないのは、無関心だ。

新たな課題は,貧富の格差と人権.

人権宣言に、アングロサクソン諸国が推す「国際(インタナショナル)」ではなく、より普遍的な「世界(ユニバーサル)」という言葉が冠されたのは、ルネ・カサンのおかげである。

絶望は希望の否定である。

未来は非暴力にあり、異なる文化の融合にあると私は確信している。

 世界を危機的状況に陥れたのは、先進国による過剰な生産性追求ではないか。「より多く」を求める呪縛を断ち切り、ここから脱しなければならない。金融の分野だけでなく、科学技術の分野においてもそうである。

締めくくりは,

 だから私たちは声を上げ続ける。マスメディアに反乱を平和な反乱を起こせ。彼らが若者に示すのは、大量消費、弱者の切り捨て,文化の軽視、快楽、そして行き過ぎたた競争だ。

二一世紀を担う若者たちに、愛を込めて言おう―
 創造は抵抗であり、
抵抗は創造である。

編集後記は,シルヴィ・クロスマンという人.それによれば,世界人権宣言の起草委員会委員12名の内,重要な役割をしたのは次の6名.

  • エレノア・ルーズベルト(委員長,アメリカ)男女同権論者
  • チャン博士(副委員長,中国)欧米の思想だけであってはならい
  • チャールズ・ハビブ・マリク(レバノン)委員会の推進役
  • ルネ・カサン(フランス)法学者,外交官多くの条文を起草.宣言が国家に対して一定の力を持つものにする構想を抱いていた.
  • ジョン・ピーターズ・ハンフリー(カナダ)弁護士,外交官.400頁の最初の創案を書いた人
  • ステファン・エセル(フランス)外交官,最年少委員

【関連読書日誌】

  • (URL)銃口の向きを変えるためには、おのれの肉体の消滅を賭けて、思想の変革を果たさなければならない” 『イタリア抵抗運動の遺書―1943・9・8‐1945・4・25  冨山房百科文庫 (36) 』 P・マルヴェッツィ, G・ピレッリ編 河島英昭 他訳 冨山房
  • (URL)あのときの中曽根元首相のスピーチはほんとうに素敵だった” 『30年の物語  (講談社文庫) 』 岸恵子 講談社
  • (URL)〈3.11〉は私にとって「人間の存在」を証明する不幸な―しかし人間としての私を力づける―機会だったし、その上にこそ私たちの未来を創ってゆかねばならないだろう” 『いま、大切だと思うこと―〈苛立ちと不安〉から〈いきどおり〉〈義憤〉へ』 樋口陽一 『世界増刊 破局の後を生きる』 2012年 01月号 岩波書店

【読んだきっかけ】
(『いま、大切だと思うこと―〈苛立ちと不安〉から〈いきどおり〉〈義憤〉へ』 樋口陽一 『世界増刊 破局の後を生きる』 2012年 01月号 岩波書店)を読んで知る.その後朝日の書評にも.
【一緒に手に取る本】

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Time for Outrage!

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