“青春小説---と思いきや、XXXからXX行目(絶対に先に読まないで!)で、本書はまったく違った物語に変貌する” 『 イニシエーション・ラブ』 (文春文庫) のカバーより 乾くるみ 文藝春秋
- 作者: 乾くるみ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/20
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同じ静岡県人であったことや,ほぼ同世代ということもあり,なかなか楽しませてもらいました.静岡県人であるところにヒントがあるともいえますが,それを言われても静岡県人でさえ,なんのことかわからないでしょう.ちょっとした仕掛けにほころびがみられないのは,さすが数学科出身の著者といえるかもしれません.著者は男性のようですが,「便秘」とくるあたりはなかなかすごいと思いました.
文庫本の表紙の裏側に,あらすじみたいな紹介文が載りますね.ここにネタバレになるようなことは当然のことながら書いていないのですが,絶対先に読んではいけない部分が,どこなのかが,書いてあるのです.これはたいへん困りました.きになって本文が読めないのです.反則ぎりぎりではないでしょうか.うっかり開けてしまったらどうするのでしょう?ですから,この本を買った人は,まず,カバーを捨ててから読み始めることをおすすめします.
解説や,帯の宣伝文句がなかったら,なにも気がつかずに読み終えてしまう読者もいるのではないでしょうか.単行本時に解説はあったのでしょうか.
【関連読書日誌】
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【読んだきっかけ】
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