2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

“一見して不屈だと思われるこの人も、われわれと同じ不安にさいなまれることを知って、われわれの尊敬の念は薄れるどころか、いっそう強まった” 『 マイ・アメリカン・ジャーニー“コリン・パウエル自伝”―ワシントン時代編 (角川文庫)』 コリン・L.パウエル, ジョゼフ・E.パーシコ, , 鈴木主税訳 角川書店

マイ・アメリカン・ジャーニー“コリン・パウエル自伝”―ワシントン時代編 (角川文庫)作者: コリン・L.パウエル,ジョゼフ・E.パーシコ,Colin L. Powell,Joseph E. Persico,鈴木主税出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2001/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック:…

“こうした公界に生きる人たちは、あらゆる分野と階層のなかで、表面的には武家政権に逆らうことなく平和に活動しながら、禁裏御用を務める自由民であったのだ” 『口伝解禁 近松門左衛門の真実』 近松洋男 中央公論新社

口伝解禁 近松門左衛門の真実作者: 近松洋男出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2003/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログを見る帯びに「三百年の禁を破って,九代目が明かす,近松家の謎」と,やや扇動的な文言があって,ち…

“料理を長続きさせる最大のコツは、誰のためでもない、自分のカラダを作っている、自分のためにがんばっている、と意識することです” 『一人暮らしこそ自分のための料理を』 行正り香のひとりごはん生活 23 週刊朝日 2012年9月21日号

週刊朝日 2012年9月21日号作者: 週刊朝日発売日: 2012メディア: 雑誌 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る「今週のお供」という欄があって,毎週,調理器具やら何やらのお薦めが紹介されている.これに毎週付き合っているとどんどんもの…

“そのような「共通の思いや解釈の断片」を収集するうえで著者が重要な出発点としているのは、音楽を安直に「精神的抵抗」のシンボルへと神話化しない、という態度である” 『「精神的抵抗」という神話から音楽を救い出す』 細身和之 パブリッシャーズ・レビュー 2012年9月15日 第8号

ホロコーストの音楽―― ゲットーと収容所の生作者: シルリ・ギルバート,二階宗人出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2012/09/11メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見るパブリッシャーズ・レビュー(Publisher's Review)というの…

“文化政策はある価値の選別と多様な価値の共存とを両立させねばならないという点において根本的に両義的だが、そう考えると直接振興という表現は適切ではなく、そもそも文化政策は表現の自由とその多様性を保証するための手段とさえいえるのだ” 『グラスツールと文化政策』 吉澤弥生 現代思想 2012年5月号 特集=大阪 青土社

現代思想2012年5月号 特集=大阪作者: 酒井隆史,中沢新一,井上理津子,モブ・ノリオ,木村政雄,千葉雅也,磯崎新出版社/メーカー: 青土社発売日: 2012/04/27メディア: ムック クリック: 22回この商品を含むブログ (10件) を見る橋下現大阪市長が,文化事業に対す…

“なぜそのような複雑さを帯び、なぜわかりづらいのかを知ることによって、「そういうものなのだ」という、おそらく江戸期の庶民が皆抱いていたであろう納得は、我々の中にも深く落ちていく” 『浄瑠璃、大阪、新地の女』 私の読書日記 酒井順子 週刊文春 2012年9月20日号

週刊文春 2012年9月20日号発売日: 2012メディア: ? クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る この私の読書日記は,酒井順子,鹿島茂,立花隆,池澤夏樹,山崎努による連載である.格好の人を得て,毎週楽しみにしているのだが,特に,酒井順子の会は…

“よくできたかどうか分からないけれど、かあさん、ぼくはひとリの人間になった。行って、そして生きてきた。あなたに祝福がありますように” 『約束の旅路 (集英社文庫) 』 ラデュ・ミヘイレアニュ, アラン・デュグラン, 小梁吉章訳 集英社

約束の旅路 (集英社文庫)作者: ラデュミヘイレアニュ,アランデュグラン,Radu Mihaileanu,Alain Dugrand,小梁吉章出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/02メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る古く東欧に流れたアシュケナージ,149…

“この話を聞いて、国際標準の獲得とは別に、中国独自の国家標準を策定しようとしている事実に驚きを感じた” 『「電池」で負ければ日本は終わる』 岸宣仁 早川書房

「電池」で負ければ日本は終わる作者: 岸宣仁出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/06/22メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログを見る日本のもの作り力と国際競争力の低下が叫ばれる中,国内産業の将来を考える上で,是非とも読ん…

“商業演劇と小劇場を行き来しようとして批判される理由もわからなかった。人とは少し違う場所から“演劇”を見通していただけなのに” 『蜷川幸雄 人生に乾杯 26』 中村千晶 週刊朝日 2012年9月21日号

週刊朝日 2012年9月21日号作者: 週刊朝日発売日: 2012メディア: 雑誌 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る週刊朝日のインタビューシリーズ,今回は蜷川幸雄.蜷川の名前を知ったのは,英国で好評を博して,まさに世界の蜷川になった頃,1…

“日本の国民にはわからないけれど、北朝鮮、韓国、中園、ロシアとは本当に仲良くしておかなければ、将来日本の国は危ない” 『聞き書 野中広務回顧録』 御厨貴, 牧原出 岩波書店

聞き書 野中広務回顧録作者: 御厨貴,牧原出出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/06/29メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見る抜群に面白い.一人の政治家の思いが,時代の流れに沿って,回想という形で語られる.聞き手,とい…

“本が出たあと、事件は起こる” 『あとがきのあとで』 最相葉月 図書 2012年 09月号  岩波書店

図書 2012年 09月号 [雑誌]出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/08/30メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る最相葉月は,こうした小文が実に上手い.もちろん立派な著作もたくさんだしている.こうしたちょっとした文章は,著作集でも出ない限…

“ともすると社会性を欠くと思われがちな若沖のキヤラクターですが、還暦を前に錦市場の存亡をかけて懸命に立ち働いたことなどが近年の研究で判明しています” 『伊藤若沖×素麺』 林綾野のべべたくなるモナリザ AERA 2012年8月27日

AERA(アエラ) 2012年8月20日号表紙:チャン・グンソク作者: AERA出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2012メディア: 雑誌 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見るAERA巻末の連載,『林綾野の 食べたくなるモナリザ』に最近気がつい…

“人情(のはずの)大阪と、冷たくすました(はずの)東京が逆転し、今や、東京のほうがいわゆる「大阪的」、大阪のほうがいわゆる「東京的」になっているのではないか” 『“へんにし”している大阪人』 井上理津子 現代思想2012年5月号 特集=大阪 青土社

現代思想2012年5月号 特集=大阪作者: 酒井隆史,中沢新一,井上理津子,モブ・ノリオ,木村政雄,千葉雅也,磯崎新出版社/メーカー: 青土社発売日: 2012/04/27メディア: ムック クリック: 22回この商品を含むブログ (10件) を見る「大阪」が特集,という理由で,久…

“自己反省を持つ人にあっては「知ることは超えることである」ということを信じたい。そして、ふたたびかかる悲劇への道を、我々の日常の政治的決意の表現によって、閉ざさねばならないと思う” 『夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録』 V.E.フランクル, 霜山徳爾訳 みすず書房

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録作者: V.E.フランクル,霜山徳爾出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1985/01/22メディア: 単行本購入: 11人 クリック: 101回この商品を含むブログ (121件) を見るこの旧訳(霜山訳)は高校時代に読んだのだが,先日新訳(…

“We think brains are important, because that is our speciality. It is salutary to reflect that there are plenty of other ways of making a living” 『Lower Animals (World University Library)』 Martin John Wells、 Littlehampton Book Services Ltd

Lower Animals (World University Library)作者: Martin John Wells出版社/メーカー: Littlehampton Book Services Ltd発売日: 1968/09メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (2件) を見る 1968年刊である.タイトルは,『Lower Animals』で,訳せば…

“異なった系統の異なった進化を遂げた「眼」も高い類似性や相似性を有する” 『The eyes』 堀内二彦 創英社/三省堂書店

The eyes作者: 堀内二彦出版社/メーカー: 創英社/三省堂書店発売日: 2012/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る新宿小田急の三省堂書店で,こんな面白い本を発見.それも専門書コーナーではなく,新刊書のコーナー付近の目立つところにあっ…

“沖縄返還によって、日本全体の基地が、東アジアにおける安全保障上のおおきな役割を、アメリカから担わされたのである” 『沖縄返還の代償 核と基地 密使・若泉敬の苦悩』 「NHKスペシャル」取材班 光文社

沖縄返還の代償 核と基地 密使・若泉敬の苦悩作者: 「NHKスペシャル」取材班出版社/メーカー: 光文社発売日: 2012/05/18メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見るNHKスペシャル,「密使 若泉敬 沖縄返還の代償」(2010年6月19日放…

“その社会に生きている者が、あまりにどっぷり埋没していて俯瞰することができない、そういうときに、その社会の外から現地社会を相対化した像を見て、漠然と感じていた諸問題が、くっきりと見えてくる” 『「宗派は放っておけ」と元大臣は言った』 酒井啓子 みすず 2012年9月号

みすず 2012年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2012/08/02メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る人文科学系の学問・研究においても「発見」がある.それが学問の愉しみであるはずだ.ところが,理科系の研究者には,理科系学問ではあ…