2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

“どんなことも、私たちが共に過ごした人生を、私たちが共になしとげたすべてを、私とエリ―から奪うことはできない。私たちは決して、別々になることはないんだ” 『フランクル『夜と霧』への旅』 河原理子 平凡社

フランクル『夜と霧』への旅作者: 河原理子出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2012/11/24メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (8件) を見るフランクルの私生活は,その著作ほどには知られていない.家族などいろいろな人へのインタビューが本…

“この本は、書店にならべるために、つくられたものではない。  この本には、ひとりの人にむかって思いをよせるひとりの人の心がこもっている”  『私家版 アンデルセン・絵のない絵本』 絵と文字:佐々木マキ 原作: H.C.アンデルセン メディアリンクス・ジャパン

アンデルセン・絵のない絵本―私家版作者: 佐々木マキ,H.C.アンデルセン出版社/メーカー: メディアリンクス・ジャパン発売日: 2005/07メディア: 単行本この商品を含むブログを見るちょっと変わった本である.アンデルセンの『絵のない絵本』に佐々木マキが絵…

“ずっと昔『旅芸人の記録』というギリシャの映画を観て以来「おじさん」の出てくる絵本を作れないものかと考えていた” 『佐々木マキ見本帖』 佐々木マキ 絵本館

佐々木マキ見本帖作者: 佐々木マキ出版社/メーカー: 絵本館発売日: 2013/01/25メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る佐々木マキの絵本が大好きである.特に「ムッシュムニエルごご紹介します」「いとしのロベルタ」.子供たちが…

“単純ではない平易な文章が望まれるとすれば、その平易は、自分に即して生まれた必然性のある平易に限り有効である” 『「やさしい古典案内」のこと』 耳目抄310 竹西寛子 ユリイカ 2013年6月

ユリイカ 2013年6月号 特集=山口昌男 道化・王権・敗者作者: 高山宏,中沢新一,上野千鶴子出版社/メーカー: 青土社発売日: 2013/05/27メディア: ムックこの商品を含むブログ (9件) を見る「特集=山口昌男 道化・王権・敗者」ということで,久しぶりに手にとっ…

“柄谷の念頭にある「イソノミア」という概念は、それの歴史的起源をあえて古代ギリシアのイオニアに求めるようなことをせず、...ひとつの統整的理念として彫琢していったほうがよほど生産的ではないのだろうか” 『イオニア的』 ヘテロトピア通信39 上村忠男 みすず 2013年4月

みすず 2013年 04月号 [雑誌]出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2013/04/01メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る柄谷行人氏の新著『哲学の起源』,広告や書評を見かけるようになった.(私は読んだことがないのだが)その著書がたいへんよく読まれて…

私の読書2012年のベスト10冊(その2)

みすず書房の雑誌「みすず」の読書アンケート特集にならって 2012年私にとっての10冊は以下です.順不同です.(1冊おまけ) もう6月になってしまいましたが. 『梅里雪山(メイリーシュエシャン)十七人の友を探して (ヤマケイ文庫)』 小林尚礼 山と渓谷…

私の読書2012年のベスト10冊(その1)

みすず書房の雑誌「みすず」の読書アンケート特集にならって 2012年私にとっての10冊は以下です.順不同です.(1冊おまけ) もう6月になってしまいましたが. 『梅里雪山(メイリーシュエシャン)十七人の友を探して (ヤマケイ文庫)』 小林尚礼 山と渓谷…

“憎しみにとらわれることも、ひとときの平穏に満たされることもできる人間性が1枚の写真に宿っています” 『World Press Photo 2013』 World Press Photo Foundation, Thames & Hudson

World Press Photo 13作者: World Press Photo Foundation出版社/メーカー: Thames & Hudson発売日: 2013/06/28メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る毎年必ずどこかで観に行く世界報道写真展(URL). ことしは東京都写真美術館にて.…

“利用者の人生を知ることで、介護する側が変わる。たとえ徘徊などの“問題行動”があっても、それまでの人生でどんな苦労をしてきた人なのかを知れば、上から見下す目線にはなりえない” 『介護の庭に眠っていた民俗学  現代の肖像:民俗研究者 六車由美』 横田増生

AERA (アエラ) 2013年 6/10号 [雑誌]出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2013/06/03メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る六車由美氏の『驚きの介護民俗学』は,この半年の間,様々な書評で取り上げられ,ずっと気になっていた書物である.こ…

“他人の非を咎めるとき、おのれの正しさを言い立てるときに、弁舌さわやかな人間を私は信じない” 『人の罪を咎めるときの解とは、控えめにためらいがちに語れ』  内田樹 AERA (アエラ) 2013年 6/10号 朝日新聞出版

AERA (アエラ) 2013年 6/10号 [雑誌]出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2013/06/03メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る内田樹によるAERA巻頭言 従軍慰安婦をめぐる政治家の発言を受けて 「あなたがたのうちで罪のない者が、最初に彼女を投…

“少年期からすでに退行的な気分に全身を蝕まれ、後ろだけを向いて生きてきた私は、種村さんの〈落魄〉を巡る考察に小躍りした。(そうだ、何もいらない。思い出だけが人生た)。落魄という最後の切り札を手に入れることで私は残りの人生を気楽に切り抜けらないものかと、小狡く考えたにちがいな” 『夢でまた逢えたら』 亀和田武 光文社

夢でまた逢えたら作者: 亀和田武出版社/メーカー: 光文社発売日: 2013/04/18メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る帯から ゴシップの愉しみ、 そして 活字とテレビの黄金時代。 ビー卜たけし、佐野洋子、椎名誠、手塚治虫、ナ…

“人間はすべての過去を言葉の形で心の内に持ったまま今を生きる。記憶を保ってゆくのも想像力の働きではないか。過去の自分との会話ではないか” 『春を恨んだりはしない - 震災をめぐって考えたこと』 池澤夏樹 写真: 鷲尾和彦 中央公論新社

春を恨んだりはしない - 震災をめぐって考えたこと作者: 池澤夏樹,鷲尾和彦出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/09/08メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 27回この商品を含むブログ (32件) を見る3.11を経験して,池澤夏樹氏の思索 ポーランドの女…