“大阪は、何とか息苦しい(生き苦しい)世の中を、スルリ、楽しく生きるコツが詰まっているエリアだ” 『大阪ルール』 都会生活研究プロジェクト[関西チーム] 中経出版

大阪ルール

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東日本大震災で,東北の人々を少しでも救ったものがあるとすれば,東北人の「生真面目さ」であり,阪神淡路大震災で人々を救ったものがあるとすれば,大阪人の「笑い」であるかもしれない.神戸,京都,大阪では,それぞれ気質が異なるであろうが,大阪人のある種の気楽さ,人懐こさは,苦しみを和らげてくれる効能があるような気がする.
 大阪文化,関西文化に強く興味を持ち,非常な愛着を感じたのは,20年ほど前,東京の深夜番組で「探偵ナイトスクープ」を視るようになってから.大学の先生から「飴ちゃん食べます?」と言われ時の,驚きというか,本当なんだと納得したものです.
 本書は,「大阪 サイコー! ライフを楽しむための50のルール」と副題にある,大阪ルールの解説本.TV番組「どっちの県民ショウ」の文化版とも言えるかも.各地版がでているようです.
 はじめにより

 まあややこしい文化論はさておき、大阪は、何とか息苦しい(生き苦しい)世の中を、スルリ、楽しく生きるコツが詰まっているエリアだ。(略)
 最後に。じつは大阪人にこそ、本書を熟読していただきたい、と当プロジェクトは考える。今後も、世間に跋扈する東京的モノを徹底排除し独自の道を歩んでいただくために―本書が“大阪的DNA”を再認識するきっかけとなれば、このうえない喜びである。

ルール1:電車に乗るときは、縦に並ばず、横に群がる

ルール3:電車で知らない人に話しかけられてもひるまない

ルール11:値切り倒したものは、「これなんぼやと思う?」と自慢する

ルール16:たこ焼きは、たしなみとして焼ける

ルール28:エスカレーターで、左側に立っているやからは、よそ者

京都は右側ですね.関東人から見るとこの違いが不思議でなりません.

ルール31:道を聞かれたら、よくわからなくても教えるのが礼儀

【関連読書日誌】
本書でも関西人のユーモアがいかに救いになったかが書かれていた.

  • URL)“情報はイマジネーションがなければ意味をなさない。時には情報がないということが逃げ口上に使われる” 『復興の道なかばで――阪神淡路大震災一年の記録』 中井久夫 みすず書房

【読んだきっかけ】2年前関西に単身赴任した折りに.
【一緒に手に取る本】

大阪おかんルール

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