2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

”アーレントはカント講義のなかで、判断力が機能するためには人間の社交性が条件であり、人間は「精神的諸能力のためにも仲間に依存している」と語っていた。つまり複数で生きる人びとが共通感覚をもつためには、相互の仲間を必要とするといぅことである。判断は他者との関係のなかでおこなわれ、他者の立場から物を考える「拡張された思考様式」を要請する。判断力は、他者の視点から世界がどのように見えるかを想像する力を前提としている” 『ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 」』  (中公新書) 矢野久美子 

ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書)作者: 矢野久美子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/03/24メディア: 新書この商品を含むブログ (32件) を見る第六章 政治と思想 1 「論争」以後 P.195 ベテルハイムは、『イェル…

”アーレントは戦時中の体験から、「世界は沈黙し続けたのではなく、何もしなかった」と考えていた。大量殺戮が始まる以前の一九三八年の「水晶の夜」にたいする各国の言論上の非難は、難民の入国制限を進めるといぅ行政的措置と矛盾していた” 『ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 」』  (中公新書) 矢野久美子  中央公論新社 (2/3)

ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書)作者: 矢野久美子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/03/24メディア: 新書この商品を含むブログ (32件) を見る第四章 1950年代の日々 1 ヨーロッパ再訪 2 アメリカでの友人たち …

“アーレントはナチズムやスターリニズムの終焉後も生き残りうる「全体主義的な解決法」(複数性の抹消)にたいして警告を発しつづけたのだった”  『ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 」』  (中公新書) 矢野久美子  中央公論新社 (1/3)

ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書)作者: 矢野久美子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/03/24メディア: 新書この商品を含むブログ (32件) を見るハンナ・アーレントの伝記,解説として,出色の本. 最晩年のハンナ…