“これからの本が「どうなる」ではなく,「どうする」という意思がなければ,本の世界は何も変わらないだろう.”  『本は、これから (岩波新書) 』 池澤夏樹編 岩波書店

本は、これから (岩波新書)

本は、これから (岩波新書)

本の帯には,

みんな「本」を愛している!
37人が思いを馳せる,書物と人間の未来形

とあります.そういう本です.電子書籍元年を意識した本.
この中で,特に魅力的だったのは,以下です.

  • 出久根達郎 『「追放本」てんまつ』:読んでのお楽しみ.

電子化を奇貨として,日本の書籍を何らかの程度に国際商品へと衣替えしようという出版人や著作者は現れないものか.考えてみれば,まさに電子書籍こそ日本文化を発信し,日本の書籍の魅力や優秀性を売り込むための願ってもない武器であるはずだ.(中略)世界につながらない電子化なんて,逆説としても通用しない.これからの本が「どうなる」ではなく,「どうする」という意思がなければ,本の世界は何も変わらないだろう.

  • 松岡正剛 『読前・読中・読後』:「ブックウェア」

【読んだきっかけ】書店にて
【一緒に手に取る本】読んだことのある本の中から敢えて次の1冊を.単行本は2001年刊(プレジデント社

だれが「本」を殺すのか〈上〉 (新潮文庫)

だれが「本」を殺すのか〈上〉 (新潮文庫)